A. データ分析には「目的に応じた手順」があります。
ただし、はじめから完璧な流れで分析するのは難しいので、「ざっくりとした基本の型」を押さえておくと安心です。この記事では、データ分析の基本的な手順を、実際の業務にも使える形で解説します。
① 目的をはっきりさせる(または見つける)
まず一番大事なのは「何を知りたいのか?」をはっきりさせることです。
たとえば、「売上が下がっている理由を知りたい」とか「顧客の傾向を知りたい」といった目的です。
でも、現場では「とりあえず分析して」と言われることも多いですよね。
そんなときは、まず『データを見て「気づき」や「違和感」』を探すところからスタートします。
② データを集める or 手元のデータを整える
目的が決まったら、次はデータです。
・必要なデータがない場合 → アンケートや集計表を作って集めます。
・すでにあるデータを使う場合 → 欠損や表記ゆれなどを整理(前処理)します。
ここで大切なのは、「使える状態」に整えること。
Excelでフィルターやソートを使いやすくしたり、列の名前をわかりやすくしたりするだけでも分析のしやすさが変わります。
③ 見える化して「気づく」
次に、グラフやピボットテーブルなどでデータを視覚化します。
ここでの目的は、パッと見て「おかしい」「面白い」などの気づきを得ることです。
たとえば、
- 商品別に売上を棒グラフで比べてみる
- 時系列で線グラフを作って「どこで売上が落ちてる?」を探す
この段階ではまだ「仮説」でOKです。気づきをもとに、次の分析へつなげていきます。
④ 詳しく掘り下げていく(集計・比較・相関)
ここからが「分析っぽい」部分です。
目的や仮説に応じて、平均や中央値を使ったり、相関を見たり、グループごとの比較をしたりします。
例:
- 「広告費と売上は関係がある?」 → 相関係数を使って調べてみる
- 「A店舗とB店舗で売上の傾向は違う?」 → ピボットテーブルや棒グラフで比較
Excelだけでもかなり深い分析ができます!
⑤ 結果をまとめて、次のアクションにつなげる
最後に大切なのは、分析の結果を伝えることです。
分析結果を「だからどうするか?」まで落とし込んで報告すると、実際の改善につながります。
しかし、私は現場の方に分析結果を伝えることにより、その分析結果から何かしらの気づきがあり、そこから現場視点の改善策がみつかると考えています。
データ分析は、改善策を現場の方に気づいてもらうための手助けとなるものだと思います。
- 〇〇商品の売上が落ちたのは△△が原因かもしれない → 来月は□□を試してみよう
- 顧客AとBは傾向が似ている → ターゲットを絞った施策を考える
まとめ
データ分析の手順は、ざっくり言えば以下の5ステップです。
- 目的を決める(または気づきから目的をつくる)
- データを集める/整える
- グラフなどで見える化する
- 仮説を検証・分析する
- 結果を伝えて次のアクションへ
最初から完璧じゃなくて大丈夫です。まずは身近なデータを使って、ひとつずつ慣れていくのが一番の近道です!
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